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【映画ライターおすすめ】心が落ち着き、ほっとする日本のドラマ&映画 7選

#恋はつづくよどこまでも #SYO #きのう何食べた? #まほろ駅前番外地 #ゆとりですがなにか #火花
2020年4月13日 by

みなさま、こんにちは。映画ライターのSYOと申します。不安で苦しい日々が続きますね。

いつ終わるか分からないこの大変な時を乗り切るには、体力と気力が大切なように感じます。「楽しい」と思う瞬間を、できるだけ増やすこと。そのために今回は「心が落ち着きほっとする日本のドラマ&映画」というお題で書いていきたいと思います。

select1 ドラマ「きのう何食べた?」


引用:https://www.paravi.jp/

劇場版の製作も発表された、人気作。「大奥」などの漫画家よしながふみさんの同名作を、西島秀俊さんと内野聖陽さんの共演でドラマ化したほっこりドラマです。

都内で二人暮らしをする弁護士シロさん(西島秀俊)と美容師ケンジ(内野聖陽)のおかしく、優しく、時にほろ苦い日常を、手づくりの料理と一緒に描きます。毎日を生きていく中で、嬉しいことも哀しいこともある。でもどんな時も、向かい合ってご飯を食べよう。そして話をしよう。それだけで、心が軽くなるから――。目も心も、お腹も満たされる素敵なドラマです。

倹約家のシロさんが作る料理は家計にも優しく、今晩のおかずに真似したいものばかり。昨今、家から出られず、自炊の機会も増えたかと思いますが、レシピとしても使えるのでぜひ。ちなみに、僕のオススメはラタトゥイユです。パスタと混ぜても美味しいですよ。

配信は、Paraviなどで観られます。思いやりや温もりといった、本当に大切なものを教えてくれる作品なので、疲れた心にそっと寄り添ってくれるかと思います。

select2 ドラマ「まほろ駅前番外地」


引用:https://www.paravi.jp/

他人の意見が大量にあふれている今、どうしても「正しさ」を選ばないといけない空気が流れているようにも感じます。そんなときに、「カッコ悪くてよくない? 立ち止まっていいでしょ」と言ってくれるのがこの“便利屋”の二人。

それぞれに苦い過去を抱えた多田(永山瑛太)と行天(松田龍平)が、便利屋としてさまざまな人の悩みに向き合い、ちょっとだけ前向きにしてくれるドラマです。「舟を編む」などの三浦しをんさんの小説を映画化し、その後ドラマ化されました。映画版に比べて、ドラマ版はコメディ色が強くなっているのが特徴です(ドラマ版から観ても大丈夫です)。

多田と行天のところに来る依頼は、「プロレスの試合に出てくれ」とか「カラオケ映像に出ている女優を探してくれ」とか一風変わったものばかり。でもそこには、深いエピソードがあって……。毎話、ほろりと泣かされてしまいます。配信だと、Paraviなどで観られます。

ちなみに、本作がハマったら、同じ大根仁監督が演出を務める「ハロー張りネズミ」もぜひ。こちらは、永山瑛太さん演じる三枚目の探偵が奮闘するコメディです。

select3 ドラマ「ゆとりですがなにか」


引用:https://video.unext.jp/

今の時期は、どうしても「笑い」が少なくなってしまうもの。でも、笑いは元気につながる、大切な感情です。だからこそ、クスクス笑わされて、気持ちが軽くなるドラマ「ゆとりですがなにか」をどうぞ。

宮藤官九郎さんが脚本を務め、岡田将生さん・松坂桃李さん・柳楽優弥さん演じる性格も職業もまるで違う“ゆとり世代”の3人が、それぞれに成長していく姿を描いたハートフルドラマです。安藤サクラさん、仲野太賀さん、島崎遥香さん、吉岡里帆さんといった豪華な共演陣にも注目。それぞれ、かなり濃ゆいキャラクターを演じています。

本作の面白さは、やはり宮藤官九郎さんらしい緩急のきいたギャグにあるかと思います。ただ笑いどころを並べているだけでは観ているこっちも疲れてしまうのですが、将来や恋愛、仕事の悩みといった等身大&社会性あふれる真面目なドラマをちゃんと盛り込んでくれているため、自分自身の人生と重ねられるのです。

そしてやっぱり、出演陣の全力ギャグが最高です。とくに童貞教師を演じた松坂桃李さんのはっちゃけた演技は、観ているだけで笑い転げてしまうことでしょう。こちらは、配信だとHuluで観られます(オリジナルエピソードやスペシャルドラマも良いですよ)。

select4 ドラマ「火花」


引用:https://www.netflix.com/jp/

山崎賢人さん・松岡茉優さんが共演した映画「劇場」が控える、又吉直樹さんの同名小説をNetflixがドラマ化した作品。芥川賞受賞作で映画化もされたので、ご存じの方も多いかと思います。

売れないお笑い芸人がもがき続けた10年間を、温かくもほろ苦く、かつ切なく描いた作品です。映画ライター的視点では、「ヴァイブレータ」「さよなら歌舞伎町」の廣木隆一さんが総監督、「凶悪」「孤狼の血」の白石和彌監督、「南極料理人」「横道世之介」の沖田修一監督がエピソード演出を務めているのも見逃せません。

声を大にして言いたいのは、「この作品の林遣都さんは本気ですごいぞ」ということ。主人公の芸人を驚くほどのリアルさで演じており、これまでの彼とは違う生々しい存在感が満ちています。顔をくしゃくしゃにして泣き叫ぶ最終話のコントのシーンは、いつ観ても涙が出ます。

またこの作品をオススメする理由は、お題にある「心が落ち着き、ほっとできる」だけではありません。今、劇中に登場するような若い表現者たちは、生きるか死ぬかの状況で戦っています。元々「食えない」中でのこの苦境……芸人に限らず、これからの日本を元気にする才能をつぶさないためにも、本作をきっかけに気にかけていただければ幸いです。

select5 ドラマ「恋はつづくよどこまでも」


引用:https://www.paravi.jp/

人は、どんな状況にあっても恋をします。それが人間を人間たらしめている事実であり、今もこの先も変わりません。「恋」という感情は、どれほどの困難を前にしても必ず打ち勝つのです。

上白石萌音さん・佐藤健さんが共演したこの医療×恋愛ドラマは、そんなまっすぐな恋の素晴らしさを教えてくれます。社会現象化した理由は、佐藤健さんが気絶するくらいカッコいいからだけではないのです。

好きな人を一途に想い続け、振り向いてもらえるように努力し続ける。そして、互いが互いにとっての大切な存在になっていく。この“王道”こそ、私たちが「観たかったもの」なのではないかと思います。

ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」でも語られているように、苦しいことも多い日常をほんの一時忘れさせてくれる“魔法”が、恋。「恋はつづくよどこまでも」の“魔王”と“勇者”の甘々なラブストーリーは一見トレンディ全開に感じられますが、私たちに限りない夢と希望、そして生きる活力を与えてくれるのです。

図らずも、かつてないほどの困難な状況に突入してしまった今、本作の純度100%の「恋」と「愛」にきっと、私たちは救われるのではないでしょうか。

配信ではParaviでおさらいできるのでぜひ。

select6 映画「横道世之介」


引用:https://www.netflix.com/jp/

ここからあと2本、テーマに沿った日本映画を紹介していきます。正直、2本に絞るのは至難の業でした……。心を温めてくれる素晴らしい映画は、本当にたくさんあるからです。そのため、今回は僕個人の“鉄板”である2本とさせていただきました。

1本目に推す「横道世之介」は、全てにおいて完ぺきとしか言いようがない映画です。「パレード」「悪人」「怒り」など、人間の心をえぐる作品を得意とする小説家・吉田修一さんが描いた「善の傑作」を、高良健吾さん・吉高由里子さん・池松壮亮さん・綾野剛さんらの共演で映画化。

お人よしの大学生、世之介(高良健吾)の上京生活を描く「過去」と、友人たちが彼を想う「現在」が並行して描かれていきます。この作品の素晴らしさは、誰もが世之介を、そしてヒロインの祥子(吉高由里子)を大好きになってしまうところ。カッコいいヒーローじゃないけど、ここまで観た人の心に残るキャラクターは、なかなかいないのではないかと思います。綾野剛さん演じる友人・加藤とのほっこりするやりとりも良い。

本作は、配信だとNetflixやAmazonプライム・ビデオで観られます。ちなみに、小説ではこの続編が2019年に出版されました。もし気になった方がいたら、そちらもどうぞ。

select7 映画「彼らが本気で編むときは、」


引用:https://www.netflix.com/jp/

さあ、いよいよ最後です。ドラマ「俺の話は長い」(こちらもとってもとっても心温まる作品なのでぜひ。Huluなどで観られます)の偏屈ニート役も記憶に新しい生田斗真さんが、トランスジェンダーに扮した映画「彼らが本気で編むときは、」をご紹介します。

トランスジェンダーのリンコ(生田斗真)と恋人のマキオ(桐谷健太)と一緒に暮らすことになった少女。3人の温かな共同生活をつづったヒューマンドラマです。一緒に食卓を囲んで、ピクニックに行って、海に行って、編み物をして……幸せというのは、こんなに近くにあるのだと感じさせてくれます。

さらに「彼らが本気で編むときは、」は、名言と名シーンだらけ。LGBTQというテーマに対し、「リンコさんのような心の人に惚れちゃったら、後の色々なことはどうでもいいんだよ」と返す、この美しさ。「『好きだから』だけで十分」という真理を突いたこのシーンは、作品の素晴らしさと共に、ずっと心に残ることでしょう。

生田斗真さんのどこまでも優しく、ちょっぴり哀しい演技も忘れることができません。「横道世之介」と同じく、その作品の中に生きている“人”を大好きになってしまう――そんな素敵な出会いが待っています。

「彼らが本気で編むときは、」は、配信だとNetflixで観られます。ものすごく泣ける作品なので、バスタオルを持ってご覧ください。

以上、日本のドラマ5作品と映画2作品を紹介させていただきました。

この“今”を、少しでも楽しく乗り切るための一助となれば幸いです。

SYO (映画ライター)

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイトの勤務を経て映画ライターに。「CINEMORE」「FRIDAYデジタル」「Fan's Voice」「映画.com」「新R25」「DVD&動画配信でーた」等に寄稿。Twitter「syocinema」

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