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【辛酸なめ子コラム】グランメゾン東京・木村拓哉「よろしこ」に続く名言は?

#木村拓哉 #鈴木京香 #沢村一樹 #及川光博 #玉森裕太 #辛酸なめ子
2021年7月1日 by
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木村拓哉さん主演のドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)が始まり、初回の視聴率は12.4%の好スタートを切りました。パリで料理店を開店しミシュラン2つ星を獲得した天才シェフ・尾花夏樹役を木村拓哉さんが熱演。

「グランメゾン東京」第1話をチェックしたコラムニストの辛酸なめ子さんは、莫大な制作予算をかけて撮影したパリ観光PVさながらの映像に息を飲み、「よろしこ」や「待てよ!」に続く”名言待ち”をしながらドラマを楽しんだよう。

ドラマの感想を、辛酸なめ子さんに語っていただきましょう!

ロケ地はフランス!観光PVのような映像美にありがたさが増す

いきなりロケ地がフランスで驚いた、日曜劇場「グランメゾン東京」。実際、パリで予約の取れない3つ星フレンチ、ランブロワジーで撮影しているそうで、莫大な予算がかかっている感が。パリの観光PVのような大聖堂と芸術作品の映像まで入ってきて、ありがたさが増します。

そして気鋭のシェフ、尾花夏樹演じる木村拓哉氏のセリフもフランス語で、字幕まで入っています。花びらを味見するなど、気になるシーンが多くて、引き込まれていきます。

「よろしこ」に続く名ゼリフは?フランス語の「ALLEZ(あれ)」?

大事な要人の食事会を控えたキッチンで忙しく働く尾花夏樹。「これ洗っておけ」とフランス語で命じ、勝手にウニを殻から出したスタッフに対して激昂。「なんで殻から外した? 出て行け!」フランス語の発音は……ちゃんとしている気がします。

ただ、しきりに「あれ、あれ!」と叫んでいて、何か探しているのか、忘れっぽいミドルエイジを表現しているのかと思ったのですが、調べたら「ALLEZ」というフランス語(行け、がんばれ、といった意味)のようでした。「よろしこ」とか、これまで数々のセリフを流行させてきたキムタクなので、彼が強調している言葉は要チェックです。

木村拓哉と鈴木京香の姿に励まされる団塊ジュニア世代

さて、2つ星フレンチで華々しく活躍していた尾花夏樹でしたが、ナッツアレルギーの要人が料理に混入していたナッツで倒れるという事件が起こり、店を追われてしまいます。

全てを失い、根無し草のように生きていたら、ミシュランの星を取りたいという野心を持った女性と出会いました。料理一筋に生きてきた50代近い女性、早見倫子を演じるのは鈴木京香。尾花夏樹が鈴木京香を誘い、一緒に店をはじめよう、という話になっていきます。

キムタクと鈴木京香のドラマとは、世代的に嬉しいものが。アラフィフ的な年頃ですが若さを保って主演している姿を見られるだけでも励まされます。鈴木京香の、年を重ねて振り切った演技も見どころです。これで団塊ジュニア世代の心は掴めそうですが、若い視聴者のためにも、ホテルのシェフとして働く平古祥平役の玉森裕太を投入。

ビストロSMAPを彷彿させるプロフェッショナルな料理シーン

料理シーンは、さすが料理番組に長年出演していただけあって、刻んだり、炒めたり、木村拓哉の手ぎわがプロフェッショナルです。手長エビのエチュベを作るシーンでは16人前を一人で作ったとか。手長エビのエチュベ、聞き慣れないメニューですがこれからブレイクするでしょうか……。コストが高くつきそうです。

他にも食材や調理法を紹介したりしていて、グルメ番組的な楽しみ方も。ところでフランスのお店で働いていた時の尾花夏樹は、ウニの中に泡状のムースを封入したり、ガストロノミー的な料理を手がけているようでした。

ライバルのシェフ、尾上菊之助演じる丹後学は、gakuというレストランを東京に出店し、そこでも瞬間冷凍など実験的なイノベーティブ・フュージョンを手がけています。偵察を兼ねて、その店で尾花夏樹が早見倫子と一緒に食事し「化学実験の残骸」呼ばわりしていたのが印象的でした。

興味深い!料理業界の裏話的なネタの数々

3年前、尾花夏樹も実験的な料理を作っていたのが、店を追われ路頭に迷うなどの試練を経て、方向性が変化したのでしょうか。実験からもっと手作り感あふれる料理に……。今後の料理の方向性なども楽しみです。

また、gakuの悪そうなオーナーが「高級レストランの10年生存率は1%」「ペアリングワインの原価率を下げるように」などと語っていましたが、時々出てくる料理業界裏話的なネタも興味深いです。

独身ひとり暮らしは危うい…凛子は大丈夫?

個人的に心配なのは早見倫子。いきなり尾花夏樹に30万円を貸してほしいと頼まれ、家に勝手にあがりこまれ、ひとり暮らしの独身女性の危うさを体現しています。

かつて尾花夏樹の店で働いていた京野陸太郎が借金のかたにgakuで働いているのを、引き抜くために貯金を降ろして2000万円持って乗り込む倫子。店を出すための物件を探していますが、家賃に関してはきっと彼女が当分払うことになるのでしょう。「ここはあなたの店です」などとうまいことを言われて、どんどんお金を出す女。イケメンに胃袋を掴まれたら女は弱いです。

伏線の回収が早くて忘れっぽい世代にもありがたい

1話を観て印象に残ったのが、伏線がわりと早めに回収されるという点。1話内で、あのセリフがここに来たか……というすっきり感がありました。

gakuのオーナーが言った「この世界では引き抜きが当たり前です」を、早見倫子が京野陸太郎を引き抜く時に言い放ったり。尾花夏樹が作った五種の肉の入ったクスクスを食べた早見倫子が、ゆずを入れたらもっとおいしいとアドバイスしたのを覚えていて、数日後ゆずを入れて料理を作り置きしていくシーンもありました。

忘れっぽくなっている世代としては、伏線回収の早さがありがたいです。途中からでも一話ずつでも観られるのが忙しい現代人に合っています。

ふたりのラブシーンはイタくなるか?目の保養になるのか?

今後の展開としては、尾花夏樹と早見倫子……木村拓哉と鈴木京香の間に恋は生まれるのか、というところも気になります。お互い「人たらしのおじさん」「バカなおばさん」と言い合っていましたが、世の中の同年代に比べたらまだおじさん、おばさんではありません。

ふたりのラブシーンイタくなるか、それとも目の保養になるか、同世代の命運もかかってくるので、慎重にことを進めてほしいです。

「グランメゾン東京」TVログの口コミは?

※ページの情報は2021年7月1日時点のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

辛酸 なめ子

漫画家・コラムニスト 武蔵野美術大学短期大学部デザイン学科卒。雑誌連載、執筆活動の合間を縫ってテレビ出演も。

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