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【辛酸なめ子コラム】恋つづ天堂が”魔王ED疑惑”を一蹴「今夜は眠れると思うなよ」

#辛酸なめ子 #佐藤健 #上白石萌音
2020年3月13日 by

今期”盛大に世の中をときめかせているドラマ”といっても過言ではない「恋はつづくよどこまでも」。

一途で仕事に一生懸命な新米看護師・佐倉七瀬(上白石萌音)と超どSイケメン医師・天堂浬(佐藤健)の恋を描いた、このドラマももうすぐ最終回です。

今回は「恋はつづくよどこまでも」をかかさず視聴しているコラムニスト・辛酸なめ子さんに、独自の視点からふたりの恋について分析していただきました!

少女漫画のセオリー的”ときめき”の絶妙配分

ときめきが免疫力を高めることを世の人々は本能的に知っているのでしょうか。「恋はつづくよどこまでも」の勢いは止まらず、9話の平均視聴率は14.7%にもなりました。

ちょっと前の「王様のブランチ」でも「恋つづ現象」を特集。視聴者に人気だった場面や設定は「頭をポンとして『俺の彼女だから』」、「これは治療です」と天堂に佐倉がキスのお返しをするシーン、そして天堂のドSだけれど優しいというギャップも視聴者を萌えさせているようでした。

毎回必ず1〜2シーンは視聴者が胸キュンする場面が出てくる「恋つづ」。少女漫画のセオリー的な、ときめきの配分もちゃんと考えられていて、女心が掴まれます。

理性を決壊させるような、天堂のトドメのセリフ待ち

7話は壁ドンからのキスシーンや、イケメンセレブ患者が佐倉を専属看護師に指名した件で天堂が嫉妬して「とても気に食わない!」と言ったシーンが女心に刺さりました。

8話は、手つなぎシーンや、「何時間でも見てられんだろ?」と天堂の横顔を見つめる佐倉に天堂が言い放った場面も良かったですが、セレブ患者とのごたごたで身を引くことにした佐倉が故郷の鹿児島に戻って暮らしていたのを、天堂が探して追いかけて行くという場面に心の琴線が震えました。

はるか遠くまで自分を探しにきてくれるイケメン……これは多くの女性が一度はしたことのある恋愛妄想ではないでしょうか。(ただし好きな人でイケメンに限ります。ストーカーは遠くまで追ってこないでほしいです) しかも天堂がバックハグしながら「勝手にいなくなるな……。ずっと一緒だって言っただろ」というセリフも完璧でした。

クールでSキャラの医師に見せかけて天堂は実はかなりの恋愛上級者なのではないでしょうか。普通の医師だったらこんな言葉は咄嗟に出てきません。「さ、佐倉くん、探したよ〜」とかがリアルなセリフなのではないでしょうか。

毎回毎回、破壊力甚大な天堂のセリフを楽しみにしてきて、最終回も近くなってきてしまったので、理性を決壊させるようなトドメのセリフを期待したいです。

”寸止め”をキープしてほしい天堂と佐倉の関係

そして今回の9話はかなりの波乱でした。軸になる天堂浬と佐倉七瀬の恋愛だけでなく、酒井結華と来生晃一、天堂流子と仁志琉星の関係にも動きがありました。日浦総合病院は同僚の恋愛を応援する空気があってアットホームですが、現実の病院に行く機会があるとナースステーションでは一切私語がなく皆さんすごい忙しそうだったりするので、やはりドラマの中の想像上の病院です。

前半は、鹿児島まで来た天堂が佐倉の実家を訪問したら、泊まることになって蒲団が一組しか敷かれておらず、「そげん照れなくてもよかがね」と、理解がありすぎる佐倉の母に戸惑う二人。しかも襖の奥から家族に見守られているという……。結局何も積極的なアクションは起こさず、佐倉は天堂の背中にぴったりくっついて添い寝だけしていました。できればときめきを持続させるためにも、すぐに関係に至らないで、このように寸止めの状態をキープしていてほしいです。

天堂発「今夜は眠れると思うなよ」の破壊力

ナースステーションでは二人の恋愛の進捗が話のネタになっていて、どうやら何もなかったらしいことが知れ渡ると「魔王ED説」まで噂されるように。佐倉は、自分に色気がないからか悩むようになり、ある夜ついに天堂を家に誘い、ムーディな間接照明の中、クリームコロッケやクリームシチューといった天堂の好物の手料理を振る舞います。

黒いシースルーの勝負服でアプローチする佐倉に「へたくそ、魂胆が見え見えなんだよ」と吐き捨てる天堂。「やっぱり私って色気がないんでしょうか」「俺がどれだけ我慢してると思ってるんだ」そしてキスしてベッドに押し倒し、「今夜は眠れると思うなよ」と囁いたところで、姉の天堂流子と友だちが帰宅して未遂に終わりました。「俺がどれだけ我慢してると思ってるんだ」「今夜は眠れると思うなよ」というセリフの破壊力もすごいです。

なぜ我慢していたのかがわからないですが、それだけ彼女のことを大事にしていたということでしょうか。またこのドラマは、クライマックスで流れるOfficial髭男dismの主題歌を引き立てるためか、それ以外のBGMがインストゥルメンタル系のちょいダサな曲なのですが、その絶妙なダサさが心にスキを作り、萌えとかエロを感じやすくさせることに、このシーンで改めて実感させられました。

佐倉の怪我の頻度はお祓いが必要なレベル

前半はコミカルだったり胸キュンだったりして高揚しましたが、後半は一転してシリアスな展開に。車が歩行者を次々はねて、佐倉は天堂を助けようとして飛び出し頭を打って流血。それでも看護師として使命感から他のケガ人の救助にあたります。そして力尽きて意識不明状態に……。

4回の、ストーカー騒動で頭にケガしたけれど軽傷だった、という一件は今回の伏線だったのでしょうか。それにしても佐倉は頭をケガする率が高いので、お祓いした方が良いレベルです。病院のベッドでなかなか意識が戻らない佐倉に付きっきりで看病する天堂。これも、女性の恋愛妄想あるあるかもしれません。

”行方不明”や”意識不明”が天堂の性癖を刺激?

ついに意識が戻ったときは感動の涙にむせびながら、佐倉の好きなところを一つ一つ列挙し「好きだ」と告白する天堂。この回最大のときめきのクライマックスでした。

手術後で酸素マスクですっぴんという姿でも男性に告白される佐倉は、愛されキャラとして最強です。恋愛上級者の男性の心を掴むには、勝負服や手料理といったありきたりの手段ではアピールできないようです。

急に鹿児島に旅立ってからの3日間意識不明、くらいの刺激を与えないと……。Sキャラの天堂は、やはり弱っている状態の女子が性癖に刺さるのかもしれません。フェティシズや性癖についても考えさせられるディープなドラマです。

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辛酸 なめ子

漫画家・コラムニスト 武蔵野美術大学短期大学部デザイン学科卒。雑誌連載、執筆活動の合間を縫ってテレビ出演も。

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