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【映画ライターが分析】男性をも惹きつける 佐藤健の5つの才能&恋つづでの流し目の破壊力

#佐藤健 #恋はつづくよどこまでも #半分、青い #義母と娘のブルース
2020年2月17日 by

映画ライターのSYOと申します。TVマガでは毎回、個人的に大好きな俳優さんの「5つの魅力」を分析していきます。第2回目となる今回は、佐藤健さんについて書かせていただきます。

佐藤健さんに最初にほれ込んだのは、2009年の映画「GOEMON」でした。もちろんそれまでも「色気のある役者さんだなぁ」と感じていたのですが、この作品で主人公のライバル・霧隠才蔵の青年期(大人になった姿を演じるのは大沢たかおさん)を演じている姿を見て、当時大学生だった僕は「カッコいい!」となったのです。

佐藤健さんが原宿でスカウトされた際に、「ファンである深津絵里さんの所属事務所だからアミューズを知っていた」というエピソードも好きでした。

その後、彼の出世作のひとつである「龍馬伝」(10)で完全に沼に落ちました。本作では“闇堕ち”するキャラクター・岡田以蔵を演じているのですが、今観ても震えるほど素晴らしい。彼の高い演技力を証明する作品となりました(その縁で、「るろうに剣心」で大友啓史監督と再び組みます)。佐藤健さんとは年齢も近く、一気に憧れの存在になったのです。

今は、最新出演ドラマ「恋はつづくよどこまでも」のクールな(くせに優しい)演技にワクワクしながら、佐藤健さんの公式LINEが楽しくて仕方がありません。LINEが来た時のトキめき、返信に「既読」が付いたときの喜び……これはもはや恋だと思います。

前置きはこのくらいにして、以降は映画ライターの視点で、佐藤健さんの“才能”を分析していきたいと思います。悩んで悩んで、5つのパートに振り分けさせていただきました。楽しんでいただければ幸いです。

引用: Paravi

映画ライターが分析する、佐藤健の才能 BEST5

1 常に本気の姿勢!演技の“圧”が違う

佐藤健さんの演技は、どの作品を観ても常に本気。もちろんどの俳優さんも役と真剣に向き合っているかと思いますが、彼の場合は“圧”がまるで違うのです。「るろうに剣心」も「亜人」(17)も、「ひとよ」(19)もそう。冷徹なまでのストイックさというのか……観ているこちらが背筋を正されるような、ひりつく緊張感。だからこそ、彼の作品は満足度が高い。一切手を抜いていないから。佐藤健さんの演技を観ていると、全身全霊で役者という仕事と向き合っていることがいつだって伝わってきます。

数年前、ありがたいことに佐藤健さんにインタビューさせていただく機会がありました。その際に、こちらの本気度を試されるようにじっと見つめられたことを覚えています。「あぁ、こちらの質問を真剣に聞いてくださっているんだ」と、すごく嬉しかった大切な思い出です。

2 一度聴いたら忘れられない、冷静な「声」

目が覚めるような美青年なのでそこだけに注目することはあまりないかもしれませんが、佐藤健さんは、目を閉じて聞いても一発で彼だと分かる個性的な声の持ち主です。これは、CMなどで特徴的です。直近では「ほろよい」や「ハーゲンダッツ」、「ピュアセレクト」などのCMでナレーションを担当していますが、商品名がここまで耳に残るナレーションはなかなか聞いたことがありません。

佐藤さんの声質は、端的に言うと「立っている」。“声を立たせる”というのは演劇的な用語ですが、聞かせたい相手に対して指向性を持たせて言葉を届ける、というセンスがずば抜けているのです。映画やドラマの中で、普通、或いは小さなボリュームで話しているのに耳に入り込んでくるのは、このためです。

この部分がしっかりしているので、家族に対して愛憎を抱く次男を演じた「ひとよ」や、大人しい青年が修羅に落ちる「いぬやしき」(18)、心の中では他人を馬鹿にしている就活生に扮した「何者」(16)のように「声で刺す」といった難しい役割を見事にこなすことができます(「何者」の攻撃的なモノローグも、とても素晴らしい)。

「るろうに剣心」にしたって、主人公の口癖である「おろ?」は彼以外がやったらほぼ確実にスベっていたはず。ところが、実際の佐藤健さんの「おろ?」は、リピート再生したくなるくらいかわいい。恐ろしいことです……。

このように、俳優・佐藤健を語るにあたって絶対に外せない武器の1つが声であることは、言うまでもありません。

3 破壊力が半端じゃない「流し目」

「本気の圧」と「声を立たせる」佐藤健さんの演技を構成する、もう一つの重要なエッセンス。それは、目線です。見る/外すを的確に使い分ける佐藤健さんの超絶技巧が集約されているのが、「るろうに剣心」。もともと彼が演じる主人公の剣心は、かつて“伝説の人斬り”と呼ばれた男。佐藤さんは剣心/緋村抜刀斎を、目線に込める圧の強弱はもとより、見る/外すで完璧に演じ分けています。

ちなみに、今夏に公開する「るろうに剣心」の新作では、剣心の過去、つまり人斬り時代ががっつりと描かれます。佐藤健さんの威圧感あふれる演技が、今から楽しみですね。

そして……佐藤健さんは、この目線のテクニックに、さらに工夫を加えています。それが、俗に言う「流し目」。外しているふりを装って見つめる、または外したところから目線だけこちらに向ける。この微妙なニュアンス、つまり意図的なアンバランスさが色気をもたらすのです。この辺りは、放送中の「恋はつづくよどこまでも」をご覧の方々にはお分かりいただける部分なのではないかと思います。

ちなみに、この流し目が“濡れ髪”と組み合わさったときの破壊力は抜群。個人的には「ひとよ」の長髪+無精ひげ+泣き顔の3コンボが完璧でした。「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(13)のアンニュイなミディアムパーマもたまりません。「世界から猫が消えたなら」(16)の子猫との共演はもう、ありがとうございますとしか言えません……。

4 速い・上手い・美しい! 世界基準「アクション」

ここまで挙げたように佐藤健さんは技巧派の俳優なのですが、「仮面ライダー電王」でブレイクしたとおり、アクションが大の得意。「亜人」や「いぬやしき」では鍛え抜かれた上半身を晒し、恐るべき肉体美で多くのファンを悶絶させました。

個人的なオススメは、「るろうに剣心 京都大火編」(14)の序盤に用意されている“百人斬り”のシーン。とてつもない速度で敵を打ち倒していくアクロバティックな殺陣は、日本映画界のアクションを塗り替えたといっても過言ではありません。「ひとよ」の運転シーンも、一発でOKが出たといいます。

ちなみにこの発展形が、ドラマ「天皇の料理番」(15)。本作では、日本一のコックを目指す若者を熱演し、全ての調理シーンを代役なしで演じました。佐藤さんの呑み込みの早さと運動神経の高さが象徴された作品といえます(ちなみに自分は福井出身ですが、このドラマでの佐藤健さんの福井弁はネイティブレベルです。流石!)。

5 コメディもできちゃう…オーラを消せる「演技力」

いよいよ最後の項目です。佐藤健さんのカッコいいところは、カッコ悪いところ。つまり、カッコ悪い演技を平気で出来ちゃうところが、役者として最高にカッコいいと思うのです。

漫画家を目指す高校生を演じた「バクマン。」(15)では、ちょっとドン引きな告白シーンを嬉々として演じ、「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(17)は朴訥とした“普通の男”を淡々と演じています。「世界から猫が消えたなら」では、余命宣告をされて絶叫しながら道路を爆走します。そのどれもが、アクションが得意とは思えない驚異の豹変ぶりで、逆説的に佐藤健さんの演技力を示しています。「バクマン」のプロジェクションマッピングシーンでは、わざと運動が苦手っぽい動きを見せるなど、細かい部分にまでこだわりが凄い。

「義母と娘のブルース」(18)ではポジティブなダメ男、「ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~」(14)では父親とバディを組まされる新人刑事など、コミカルな役どころもさらりとこなせてしまうところも魅力。ヒロインを支える幼馴染を演じた「半分、青い」(18)では、自然体の演技が共感を呼びました。間違いなくオーラにあふれた“スター”にもかかわらず、それを一瞬にしてオフにできる演技力。作品によってまるで別人に変わる彼の姿を見るたびに、驚かされてしまいます。

かつて佐藤健さんに演技論について伺ったときに、「まっさらでいること」と教えていただきました。自分で決め込むのではなく、監督や脚本の中にある“要望”に臨機応変に応えることを大切にしているのだと。自我を前面に押し出すのではなく、自らの役割に取り組み続ける、佐藤健さんらしい考え方でした。

今も、この先も。佐藤健という役者が、何色かに染まってしまうことは決してないのでしょう。それでいて、私たちの心を「好き」一色に染め上げてしまうのだから、まったく罪な人と言わざるを得ません。

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SYO (映画ライター)

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイトの勤務を経て映画ライターに。「CINEMORE」「FRIDAYデジタル」「Fan's Voice」「映画.com」「新R25」「DVD&動画配信でーた」等に寄稿。Twitter「syocinema」

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