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2gether・SOTUS・Theory of Love…タイBLドラマがバズった理由はファンの熱心な”布教活動”!?

#2gether
2020年8月28日 by

世界中でブームになっているタイのBLドラマ。日本でもファッション誌やテレビ誌でもとりあげられ、その人気は爆発中!

そこでTVマガでは、タイのBLドラマに詳しい視覚文化研究者の堀あきこさん、配給会社・コンテンツセブン宣伝担当さん、2GETHER the series JapanFCさんにインタビュー。人気が高まった背景やブームの火付け役になったドラマ「2gether」の魅力、おすすめ作品、タイBL沼の楽しみ方などをご紹介します!

提供:コンテンツセブン/©GMMTV

タイBLドラマの人気が爆発したのはファンの”布教活動”?

提供:コンテンツセブン/©GMMTV

日本で大人気になったBLドラマ「おっさんずラブ」のようなブームの兆しを見せているのがタイBLドラマ。一度ハマったら抜けられない“タイBL沼”にハマる女性が日本でも続出!いかにして日本でタイBLドラマの人気が高まったのか。その理由について堀あきこさんに伺いました。

「タイのBLドラマを日本で見る一番大きなプラットフォームはYouTubeです。無料で誰でもいつでも何回でも見られる。インターネット配信なので国境という壁を越えて、世界中にファンが広がりました。これはYouTubeならでは」(堀あきこ)

堀あきこさんは、ファンによる熱心な布教活動もブームにかなり影響しているといいます。

「YouTube配信のタイのBLドラマは英語字幕がついたものも増えています。英語やタイ語が堪能なファンが日本語字幕を追加してつけてくれるので、言語の壁がなくなり、英語やタイ語がわからない人でも気軽に作品が見れるようになりました。字幕は”作品をもっとみんなに見てほしい”というファンのボランティア精神によるものです」(堀あきこ)

ドラマの制作会社が作品に翻訳、字幕をつけることをオープンにしたことで世界中のヒットにつながったといえそうです。字幕を自由につけられる作品とそうでない作品とでSNSの情報拡散のされ方に差も出てくるのだとか。

「俳優が在籍する事務所やドラマの制作会社、俳優自身などいわゆる『公式』からSNSでたくさん情報が発信されることも大きいですね。俳優たちが出演するバラエティ番組やドラマのビハインド・ストーリーも多数制作されています。有料コンテンツではなく無料で”燃料”がどんどん投下されるのでSNSで情報拡散しやすいんです」(堀あきこ)

さらに、ファンがTwitterで拡散する”布教シート”の効果も大きかったそう。布教シートとは、1枚の画像に作品の魅力を自分でまとめてTwitterにアップされたもので、ひと目で作品の見どころや出演俳優がわかるというもの。

「2020年3月に10万以上のいいねやリツイートがついたシートを目にして。検索したらYouTubeで見られるじゃないですか。見たら俳優はかっこいいし、ドラマもおもしろいし。で、私もすっかりハマりました(笑)」(堀あきこ)

情報を惜しみなく出すことでファンが動いて人気も高まっていく…。それはファンが広告塔になっているから。

「タイBLドラマは、海外ドラマのビジネスモデルをガラリと変えたと思います」(堀あきこ)

男性同士の恋愛を明るくポップに描く!それがタイBLドラマの魅力

提供:コンテンツセブン/©GMMTV

イケメンたちが繰り広げる切ない恋愛模様、キュンとくるセリフやシチュエーションを描いたタイのBLドラマに女性たちが次々とハマる理由はなぜでしょうか?コンテンツセブン宣伝担当さんと堀あきこさんに伺いました。

「魅力的な若手のキャストが多いことが理由のひとつだと思います。若手を起用することで、他の作品の色や固定的な印象がついていないことが多く、視聴者もその作品の世界にどっぷりと浸かれるのではないでしょうか」(コンテンツセブン宣伝担当)

ストーリーのテンポがいいのもハマりやすい要因なのだとか。

「韓国ドラマのようにテンポよく話が進んでいくので次回の展開が気になってしまう。タイのポピュラー・カルチャーは韓国の文化の影響を大きく受けているんですよ」(堀あきこ)

「思わず『えっ!』と驚きを与えてくれるストーリー展開で、常に新鮮な仕掛けが散りばめられています」(コンテンツセブン宣伝担当)

提供:コンテンツセブン/©GMMTV

ドラマの中で流れる音楽もポイントなのだとか。俳優自身が楽器の演奏ができたり、歌ったりできる方が多いそう。さらに、ドラマの世界から俳優たちが抜け出してくれることも魅力的。

「ドラマでカップルになっているふたりがファンミーティングを開催したり、プライベートでの仲良しショットをインスタに上げたり。ドラマの外でも仲良くしているのを見るとファンとしてはうれしいですよね。これはタイドラマならではだと思います」(堀あきこ)

タイのBLドラマの作品が男性同性愛を肯定的にとらえているところも推したいポイント。

「報われない恋愛みたいな形で終わるのではなく、友達が応援してくれたり、親の理解を得る姿が描かれています。男性が男性を好きであることが特異なことではないとストーリーに回収されていくんですね。同性愛が、当たり前のことなんだという視点がとても強い。それは悲劇的に書きがちだったこれまでの時代のドラマと比べて、大きな違いではないでしょうか」(堀あきこさん)

タイのBLドラマは、男性同士の恋愛を割とポップに描くことが多いのだとか。

「明るい気分で二人の恋愛を応援する、エンターテインメントとして楽しんで見られる。苦悩したり差別を受けたりするシーンもあるんですけど、基本はハッピーエンド。とても優しい世界なのです」(堀あきこ)

おすすめタイBLドラマ①「2gether」

とはいえ「どの作品から見ればいいのかわからない」という方に向けて、堀あきこさん、コンテンツセブン宣伝担当さん、2GETHER the series JapanFCさんに、おすすめのタイBLドラマの作品を聞きました。

提供:コンテンツセブン/©GMMTV

放送年:2020年

キャスト:メタウィン・オーパス=アイムカジョン(ウィン)、ワチラウィット・チワアリー(ブライト)、コラウィット・ブーンスィ(ガン)、シナラット・シリポンシャワリット(マイク)、ジラキット・クーアリヤクン(トップタップ)

2getherのあらすじ

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たくさんの女の子と付き合ってきたけれど、運命の相手と思える人には出会えていない大学生のタイン。入学して間もなく、告白されたのはゲイの同級生のグリーン。グリーンの気持ちに応じる気のないタインはグリーンから逃げるがグリーンは諦めない。そこでタインは大学内でファンクラブができるほどのモテ男子・サラワットにニセの彼氏になってとお願いをする。最初はタインに対して冷たかったサラワットだが恋人のふりをしてくれることになる。

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「主人公のふたりの大学生、ブライトがかっこよくて、ウィンがかわいいというのはわざわざ言うまでもなさそうですね(笑)ブライトやウィンの周りの友達がみんないい人で魅力的なんです。最初は対立しながらも最終的には皆がふたりを応援していくのも見ていて楽しいですね。そして『2gether』のストーリーは作中で流れるスクラブの歌詞とリンクしているので音楽とドラマの相乗効果がある。2人の感情と音楽が重なり、ドラマに深い印象を与えていると思います」(堀あきこ)

「音楽があって『2gether』が完成すると言ってもいいぐらいに、ドラマのキーとなるタイの人気バンド『スクラブ』さんの曲が素晴らしいです。どこか懐かしくて青春の甘酸っぱさを感じる歌詞とメロディーが、登場人物たちの心情をより一層強く伝えてくれていると思います」(コンテンツセブン宣伝担当)

「タイ人の俳優たちは日本人と顔立ちがとてもよく似ているので、受け入れやすいはず。特に2getherに出演しているブライトとウィンのビジュアルは日本人の好みのタイプだと思います」(2GETHER the series JapanFC)

 

おすすめタイBLドラマ② 「SOTUS The Series」

放送年 2016年
キャスト プラチャヤー・レァーンロード(シントー)、ピーラワット・シェーンポーティラット(クリス)、ティティプーン・テーシャアパイクン(ニュー)、ジュンポン・アドゥンキッティポーン(オフ)

SOTUS The Seriesあらすじ

大学の工学部に入学したコングポップ(プラチャヤー・レァーンロード/シントー)は、厳しい新入生教育制度“SOTUS“(Seniority:敬意、Order:秩序、Tradition:伝統、Unity:団結、Spirit:精神の頭文字を取ったもの)に反発する。3年生のリーダー・アーティット(ピーラワット・シェーンポーティラット/クリス)に抗議しに行くと、罰として「僕は男が好きです」と大勢の生徒の前で言うように指示する。対するコングポップはアーティットに「先輩を僕の妻にします」と宣言。ふたりは反発し合うもSOTUS制度を通して理解を深め、お互いに意識し合うようになっていく。

「『SOTUS The Series』はタイBLの元祖とも言える作品。回を追うごとにどんどんハマっていってふたりの恋から目が離せなくなります」(2GETHER the series JapanFC)

「『SOTUS The Series』を見たあとはぜひ2期の『SOTUS S  The Series』も見ていただきたいです。2期でアーティット先輩が社会人になって、コングポップがインターンで先輩の会社に行くという怒涛の展開なんですけど(笑)大学を出た2人の関係がどう変化するのか、注目してください。『Our Skyy』というオムニバス作品にも、コングポップとアーティットのストーリーがあります」(堀あきこ)

おすすめタイBLドラマ③「Theory of Love」

放送年 2019年
キャスト アタパン・プーンサワット(ガン)、ジュンポン・アドゥンキッティポーン(オフ)、チンラット・シリポンチャワリット(マイク)

Theory of Loveあらすじ

映画専攻科に通う男子大学生4人組。その中のイケメンでチャラい、カイ(ジュンポン・アドゥンキッティポーン/オフ)は女の子が大好き。次々と相手を変えて交際しては別れるを繰り返していた。そんなカイに同じ遊び仲間のサード(アタパン・プーンサワット/ガン)は密かに恋をしていた。サードはカイとの友達関係が壊れるのを恐れ、また女好きのカイに男性である自分がいくら想いを寄せても成就するはずはないと片想いを続行。このまま大学生活を終わらせようとしていたが…。

「女好きのカイに片想いしていたサードが、意を決して告白するんです。でも、カイは真面目に取り合わない。その後、ドラマはカイの視点で描かれるように変わるんです。タイのドラマではカップリングの攻め受けがはっきりしているものが多いんですが、このドラマはふたりの関係の変化に焦点があてられています。エンディングでは明るい未来が描かれていて、それまでのつらい恋を見てきただけに「ほんとうによかった」と思えます」(堀あきこ)

おすすめタイBLドラマ④「Until We Meet Again」

放送年 2019年
キャスト ナタット・シリポントーン(フルーク)、ノッパカーオ・デーチャーパッタナクン(カオ)、ティティワット・リットプラスート(オーム)

Until We Meet Againあらすじ

大学に入学したパーム(ナタット・シリポントーン/フルーク)は友人と水泳部の見学に。水泳部のキャプテン・ディーン(ティティワット・リットプラスート/オーム)を見かけた瞬間、胸が締め付けられて涙があふれる。一方、ディーンも同じように目頭を熱くしていた。初めて出会った瞬間から、ずっと探し続けてきた運命の相手だと気づくふたり。前世で愛し合うも添い遂げられず命を絶っていたふたりが哀しい前世の記憶と向き合いながら現世で愛し合う。

「『Until We Meet Again』は転生モノなんですよ。前世で結ばれなかったふたりが生まれ変わって出会うという物語です。前世の時代には同性愛差別がとても厳しかった。でも、それから時代を経て、現世で差別がまったくなくなったわけではないけれども、認められるようになりつつあるという状況がうまく活かされていると思います」(堀あきこ)

「前世でふたりは結ばれずに死んでしまいます。そのふたりが生まれ変わってまた恋をするという作品。本当に泣けるのでおすすめです」(2GETHER the series JapanFC)

Twitterをフォロー!タイBLドラマはSNSでもっともっと楽しめる!

タイBLドラマファンに向けた情報は、「公式」から日々追いきれないほど豊富に提供されるとか。そこで堀あきこさんに効率的な情報収集方法について聞きました。

「情報をチェックするにはTwitterでファンクラブをフォローするのがいいと思います。俳優さん個人のものやカップリング、作品のファンクラブなどいろいろあって、たくさんの情報を投稿してくださってます。それからTwitterには俳優さんがやっているInstagramや、事務所の情報なども流れてきます。タイの俳優さんってTwitterでコメントしたファンに返信することもあるし、俳優さん同士のやりとりなども見られるので、スマホが手放せなくなりますよ」(堀あきこ)

SNSで俳優さんをフォローしていると俳優さん同士がドラマの世界を越えて仲がいいのがわかって、微笑ましくなること間違いなさそうです。

まとめ

世界中の女性たちの心をときめかせているタイBLドラマ。ぜひ新しい世界の扉を開けてみてください!

 

<取材協力>

堀あきこ
視覚文化研究。関西大学ほか非常勤講師。専門は社会学、ジェンダー、セクシュアリティ。著書に守如子との共編「BLの教科書」(有斐閣)ほか。

コンテンツセブン
「2gether」の配給会社。アジア系ドラマや映画の配給も行う。字幕制作やイベント開催も。

2GETHER the series JapanFC
2GETHER the series Unofficial Japan Fan Base。さまざまな情報共有及び日本語字幕として活動。FC取材のイベント開催も手がける。新たなイベントを計画中。https://twitter.com/2gether_jfc

 

<執筆協力>

佐藤史恵

TVマガ編集部

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